カンブルラン/京響の《悲劇的》、不条理な現代に響く「運命のハンマー」
■シルヴァン・カンブルラン指揮 京都市交響楽団第711回定期演奏会
マーラー:交響曲 第6番《悲劇的》
5月15日 (金) 19:00・16日(土)14:30 京都コンサートホール 大ホール
■チョ・ソンジン ピアノ・リサイタル
バッハ:パルティータ 第1番、シェーンベルク:ピアノ組曲、
シューマン:《ウィーンの謝肉祭の道化》、ショパン:ワルツ集(全14曲)
5月20日(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
(同演目で他に3公演あり。5月15日(金)15:00 熊本県立劇場、16日(土)15:00 北九州市立響ホール、19日(火)18:45 愛知県芸術劇場)
■第64回大阪国際フェスティバル2026
渋谷慶一郎 アンドロイド・オペラ「MIRROR」
〈Deconstruction and Rebirth―解体と再生〉
渋谷慶一郎(作曲、ピアノ、エレクトロニクス)、アンドロイド・マリア(ヴォーカル)、
高野山声明、大阪フィルハーモニー交響楽団、成田達輝(ゲストコンサートマスター)、
今井慎太郎(アンドロイド・プログラミング)、ジュスティーヌ・エマール(映像)
5月16日(土)14:00 フェスティバルホール
主に西日本の演奏会から紹介する。京都市交響楽団がシルヴァン・カンブルランの指揮でマーラーの交響曲第6番《悲劇的》を演奏する。ドイツ・ハンブルク響の首席指揮者を務めるフランス出身の巨匠は、読売日本交響楽団の常任指揮者を務め、現在は桂冠指揮者。京響とは、2019年にストラヴィンスキーの《春の祭典》、23年にブルックナーの交響曲第4番《ロマンティック》を演奏するなど、結びつきを強めている。不条理がまかり通る現代に「運命のハンマー」をどう響かせるか。京響では常任指揮者沖澤のどかによるプロコフィエフの交響曲全曲演奏会の第1回にも注目したい。曲目は第1番から第3番まで3曲(5月3日、京都コンサートホール 大ホール)。
2015年の第17回ショパン国際ピアノコンクールの覇者チョ・ソンジンが大阪でピアノ・リサイタルを開く。バッハの《パルティータ第1番》やショパンの《ワルツ集》(全14曲を予定)ほか。同月には東京でラハフ・シャニ指揮ミュンヘン・フィルとべートーヴェン、プロコフィエフの協奏曲も演奏する。一方、昨年秋の第19回で第4位入賞の桑原志織による凱旋リサイタルは完売。セミファイナルでの演奏で注目を集めたソナタ第3番を含むオール・ショパンプログラム(5月7日、ザ・シンフォニーホール)。
渋谷慶一郎が作曲し、昨年11月に東京で上演されたアンドロイド・オペラ《MIRROR-Deconstruction and Rebirth-解体と再生》が大阪で再演される。アンドロイドが歌い、オーケストラ、ピアノ、電子音、映像、そして仏教音楽・僧侶による声明が融合する革新的なオペラ作品だ。
アミハイ・グロスがショスタコーヴィチのヴィオラ・ソナタ
■アミハイ・グロス ヴィオラ・リサイタル 津田裕也(ピアノ)
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ、ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ、他
5月17日(日)15:00 豊田市コンサートホール
■レオンコロ弦楽四重奏団
プログラム(1)メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第2番/シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番《死と乙女》他、
プログラム(2)ウェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章/ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番他
5月10日(日)14:00 第一生命ホール(1)、
12日(火)19:00 TOPPANホール(2)【完売】、
13日(水)19:00 兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール(1)
■ペトル・ポペルカ指揮ウィーン交響楽団 角野隼斗(ピアノ)
ドヴォルジャーク:序曲《謝肉祭》、ラヴェル:ピアノ協奏曲、ドヴォルジャーク:交響曲 第9番《新世界より》(1)あるいはベートーヴェン:交響曲第5番《運命》(2)
5月28日(木)18:45 愛知県芸術劇場(1)、
29日(金)19:00 サントリーホール(2)、
30日(土)14:00 横浜みなとみらいホール(1)、
31日(日)14:00 ザ・シンフォニーホール(1)、
6月1日(月)17:00 呉信用金庫ホール(2)、
2日(火)19:00 すみだトリフォニーホール(1)
ベルリン・フィルの第1ソロ・ヴィオラ奏者アミハイ・グロスは、オケ以外でも度々来日しているが、ソロ・リサイタルは珍しい。プログラムもショスタコーヴィチのヴィオラ・ソナタなどで、ヴィオラ・ファンなら日本のどこからでも駆けつける価値があるのではないか。
なお、グロスはカンブルラン指揮読響第658回定期演奏会でシン・ドンフンのヴィオラ協奏曲《糸の太陽たち》を日本初演する(5月20日)ほか、「ヴィオラスペース2026」(大阪5月22日、東京25〜27日、仙台29日)のメンバーとしても登場する(仙台のみ出演せず)。今井信子の提唱で始まり今回で第34回を数えるこの音楽祭、非常に豪華・多彩なヴィオリストの顔ぶれで目を見張る(詳細は、テレビマンユニオンのHP参照)。
2024年の初来日で鮮烈な印象を残したレオンコロ弦楽四重奏団。2度目となる今回は東京2公演と神戸1公演の計3回。東京公演は演目が完全に異なるので、時間に余裕のある方はぜひ2回とも足を運ぶことをお薦めしたい。なお、第2ヴァイオリンがアメリー・ヴァルナーから垣内絵実梨に交代することが、去る1月に発表された。これで、4人全員が日本にもルーツを持つ奏者となった。
ペトル・ポペルカの動向には目が離せないが、手兵ウィーン交響楽団を率いての来日は初めて、しかも6公演全てに角野隼斗が出演するとなれば注目度はさらに高い。特筆すべきは、直前の5月18日と19日、ウィーンのコンツェルトハウスで同演目・奏者によるコンサートが行われることだ。地元ウィーンでのお披露目を経て、ポペルカと角野の息の合った共演を期待したい。