沖澤/京都市響の《コジ》、字幕は落語家米團治の関西弁で
■ピエタリ・インキネン指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団 第168回定期演奏会
北村陽(チェロ)*
シベリウス:交響詩《ポヒョラの娘》、プロコフィエフ:交響的協奏曲*、シベリウス:交響曲第2番
3月13日(金)、14日(土)、15日(日)15:00 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
■沖澤のどか指揮 京都市交響楽団 第709回定期演奏会〈オペラ・コンチェルタンテ〉
隠岐彩夏・鵜木絵里(S)山下裕賀(Ms)糸賀修平(T)大西宇宙・宮本益光(Br)、
京響コーラス モーツァルト:歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》(演奏会形式)
3月20日(金)14:30 京都コンサートホール
[福山公演=3月22日(日)14:00 ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ]
■びわ湖ホール プロデュースオペラ プッチーニ 作曲 《トゥーランドット》
粟國淳(演出)、阪哲朗(指揮)京都市交響楽団 、谷明美/並河寿美*(S)、宮里直樹/福井敬*(T)、妻屋秀和/西田昂平*(Bs)、𠮷日奈子/船越亜弥*(S)他、びわ湖ホール声楽アンサンブル
3月7日(土)、8日(日)* 14:00 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール
主に西日本の演奏会から紹介する。
フィンランド生まれのピエタリ・インキネンが兵庫芸術文化センター管弦楽団の定期で、自国の作曲家シベリウスなどを演奏する。同オケ定期への登場は4年ぶり。マケラなど俊英指揮者の輩出が続く同国指揮者の中堅で、日本フィルの首席指揮者を務めたほか、23年にはバイロイト音楽祭で《ニーベルングの指環》を指揮するなど、国際的な活躍を続ける。前半で取り上げる交響詩《ポヒョラの娘》は、民族叙事詩『カレワラ』に基づく作品。作曲家自身による初演から今年で120年になる。後半では交響曲第2番を取り上げる。前半のもう1曲、プロコフィエフ《交響的協奏曲》ではチェロの北村陽がソリストを務める。インキネンは兵庫公演の前週7日に広島交響楽団の定期にも登場、シベリウスの同じ交響詩(同演奏会では、交響的幻想曲《ポホヨラの娘》と表記)のほか、ブラームスの交響曲第2番などを取り上げる(15:00 広島文化学園HBGホール)。
京都市交響楽団が常任指揮者沖澤のどかの指揮で、モーツァルトの歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》を演奏会形式で取り上げる。女性は決して浮気をしないのか、それとも移り気なのか。士官たちと老哲学者の論争を落語家の桂米團治が手掛けた関西弁の字幕付きで味わう趣向だ。京都のほか、広島県福山市でも公演する。
オペラでは、びわ湖ホールプロデュースの《トゥーランドット》にも注目したい。同ホール芸術監督の阪哲朗指揮、粟國淳演出による新制作。7日と8日でダブル・キャストの声楽陣は、公募オーディションで選んだ。オケはこちらも京都市響。
諏訪内晶子ら豪華奏者によるフォーレ尽くし室内楽の1日
■国際音楽祭NIPPON2026 フォーレ室内楽全曲マラソンコンサート
諏訪内晶子、B・シュミット、米元響子、金川真弓(以上vn) 、鈴木康浩、赤坂智子(以上va) 、J=P・マインツ、 辻󠄀本玲、上野通明、佐藤晴真(以上vc) 、石井希衣(fl)、ソン・ミンス、北村朋幹、三浦謙司、阪田知樹(以上p)、葵トリオ、レグルス・クァルテット(曲目と曲ごとの演奏者など詳細は、https://imfn.japanarts.jpを参照)
3月1日(日)第1部11:00、第2部14:00、第3部16:00、第4部19:00 横浜みなとみらい大ホール
■Music Dialogue ディスカバリー・シリーズ
大山平一郎(指揮)、他 ボロディン:弦楽四重奏曲第2番、エルガー:序奏とアレグロ、他(曲目と曲ごとの出演者など詳細は、https://music-dialogue.org/event/ds202603/を参照)
3月1日(日)15:00 Hakuju Hall
■小菅優 ソナタ・シリーズ”Vol.5〈黄昏〉
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第18番、ウェーバー:同第4番、シューベルト:同第21番
3月15日(日) 14:00 しいきアルゲリッチハウス(別府)、
19日(木)19:00 Halle Runde(名古屋)、
21日(土)14:00 兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール、
22日(日)15:00 コンサートホールATM(水戸)、
7月28日(火)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
3月1日に魅力的な室内楽大会が横浜と東京で開かれる。「分身の術」を使えたらどんなにいいだろう。
諏訪内晶子が芸術監督の「国際音楽祭NIPPON2026」で行われるフォーレ室内楽全曲演奏会は、4部構成で、全てに来場するなら朝11時から夜まで、まる1日フォーレ尽くしとなる。奏者も諏訪内のほか、金川真弓など活躍中のソリストや在京オケ首席の弦奏者、葵トリオやソン・ミンス(イム・ユンチャンの師)など壮観。
一方、ヴィオラ奏者・指揮者の大山平一郎が芸術監督を務めるMusic Dialogueはシーズン最後にデュオ、カルテット、弦楽アンサンブルの3編成からなるコンサートを開く。2024年に創立10周年を迎え、記念CD「ブルックナー&ミヨー/ミュージックダイアログ・アンサンブル」をリリースするなど、活動はますます充実。水谷晃、石上真由子はじめ計16人の弦奏者の集結は圧巻だ。
2023年に始まった小菅優によるソナタ・シリーズは、Vol.5〈黄昏〉をもって最終回となる。3月に4公演、東京公演のみ7月。モーツァルト、ウェーバー、シューベルトの最後のピアノ・ソナタに臨む小菅のコメントを公演チラシなどで読むことができるが、これが本当に素晴らしい。ソナタというテーマで歩んできた小菅の旅の完結を聴き届けたい。
最後にオーケストラの注目公演を2つ。大野和士/都響第1038回定期演奏会Aシリーズで演奏される没後50年ブリテンの《春の交響曲》は、コロナ禍で中止となった2020年公演のリベンジ(3月4日、東京文化会館)、創立50周年イヤーの最後を飾る高関健/東京シティ・フィルの特別演奏会はマーラー《復活》(3月31日、サントリーホール)。