ニッセイ・オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」に出演
「ドラベッラは自分に素直に生きています。
歌っていない時も天真爛漫な性格を見せたい」
11月に公演されるニッセイ・オペラのモーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ、あるいは恋人たちの学校」でドラベッラを歌う。
「ドラベッラを全曲をカットなしで歌うのは初めてです。ドラベッラは自分に素直に生きています。人の目を気にしません。明るいキャラクターは、私があこがれる存在です。私自身は正反対で、周りの目が気になる性格です。レッスンの時、コレペティトゥアの田島
姉フィオルディリージよりも積極的なドラベッラ。恋人たちが戦場に行ってしまうと、ドラベッラは新たな恋に突き進む。
「当時とは社会的背景が異なり、様々な生き方がある現代の私たちには、最後の『女はこんなもの』という歌は、少しカチンと来るかもしれませんが(笑い)。でも『コジ・ファン・トゥッテ』はモーツァルトの中でも好きな作品です。それぞれの人物が交錯するアンサンブルが魅力です。他の作曲家は感情の爆発のあるところを大抵フォルテで書きますが、モーツァルトは違います。そこが味のあるところです」
高校の音楽の先生に勧められ武蔵野音楽大学に進学した。初めは歌手になろうとは考えてもいなかった、という。
ライプチヒ歌劇場との提携公演
東京二期会オペラ劇場 NISSAY OPERA 2016 提携
「ナクソス島のアリアドネ」(2016年11月)
写真:三枝近志
「母親は中学の音楽の教師ですが、私はピアノは小学校でやめてしまいました。音楽の先生になろうかな、と思って進学したのですが、小畑朱実先生の『カルメン』を見て感動しました。私もあの舞台に立ちたい、と思ったのです。ドイツ・リートにはまり、大学院に進学しました。オペラの演技は二期会の研修所に入ってから勉強し、様々なキャラクターを演じる楽しさを知りました。特に、ふだん絶対に言わない、強烈なせりふを言えるのがたまらないです」
宝塚歌劇団の舞台やアニメも演技やキャラクター作りの参考にしている。今回の菅尾
「タイトルロールを歌わせてもらったヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』が菅尾さんの演出でした。アイデアが盛り込まれていてすごかった(笑い)。ドラベッラは最初は、そんなことはありえない、と新しい恋を否定するのですが、すぐに積極的にその恋を受け入れるようになる。この気持ちの変化が見せられたら、と思います。歌っていない時も天真
埼玉県出身。武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所第56期マスタークラス修了時に最優秀賞。
第63回全日本学生音楽コンクール全国大会大学・一般の部第1位。第9回藤沢オペラコンクール奨励賞、第25回友愛ドイツ歌曲コンクール第3位及び日本歌曲賞。第3回日光国際音楽祭声楽コンクール大賞・審査員長賞。2015年、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場「ジューリオ・チェーザレ」タイトルロールで二期会オペラ・デビュー。
16年、東京二期会オペラ劇場「ナクソス島のアリアドネ」作曲家役で出演。二期会会員。
日生劇場開場55周年記念公演
NISSAY OPERA 2018
モーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」
11月10日(土)、11日(日) 各日13:30
日生劇場(東京)
指揮:広上淳一 演出:菅尾友
読売日本交響楽団
10日 11日
フィオルディリージ 嘉目真木子 髙橋絵理
ドラベッラ 高野百合絵 杉山由紀
フェルランド 市川浩平 村上公太
グリエルモ 加耒徹 岡昭宏
デスピーナ 高橋薫子 腰越満美
ドン・アルフォンソ 与那城敬 大沼徹
10日は予定枚数終了、11日は残席僅少
■問い合わせ:日生劇場 電話 03-3503-3111