16年ぶりに日本でピアノ・リサイタル
ベートーヴェンの後期三大ソナタなど
「文化をおざなりにしてはいけません」
巨匠ダニエル・バレンボイムが6月、日本で16年ぶりのピアノ・リサイタルを行う。バレンボイム側はベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲のチクルスを希望したが、ホールが確保できないなどの状況から、全国で4回の公演となった。サントリーホールの2回は初期のソナタ第1番から4番と、後期三大ソナタ第30~第32番の2プログラム。大阪、名古屋は後期三大ソナタになる。オンラインで記者会見が行われた。
「1960年に初来日し、長い時間が経ちました。日本が好きな理由を申し上げると、聴衆がコンサートというイベントに行くのではなく、音楽に対して真しな気持ちで向かい、音楽の意義を認めてくれるからです。コロナ禍の時期に大切なことは、文化や精神世界を決しておざなりにしてはいけないということです」
7歳でデビューして以来の長いキャリア。10歳のときに、フルトヴェングラーから「バレンボイムの登場は事件である」と絶賛された。1966年に初めてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲の録音をし、昨年、78歳で前人未到の5度目の全集をリリースした。
1942年、ブエノスアイレス生まれ。 7 歳でピアニストとしてデビュー。 52 年、イスラエルに移住。68 年、ピンカス・ズッカーマン、ジャクリーヌ・デュ・プレとトリオを結成。2020 年 には自身 5 度目となるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音をリリース。指揮者としては、ベルリン州立歌劇場音楽監督、ミラノ・スカラ座音楽監督などを歴任。22年 1 月には、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートへの3 度目の出演予定。99 年にエドワード・サイードとともに設立したウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団を率いる。
ダニエル・バレンボイム
ピアノ・リサイタル
6月2日(水)19:00 サントリーホール B
6月3日(木)19:00 サントリーホール A
6月4日(金)19:00 サントリーホール B
問い合わせ:テンポプリモ(TEL)03-3524-1221
6月7日(月)18:30 フェスティバルホール B
問い合わせ:キョードーインフォメーション(TEL)0570-200-888
6月9日(水)18:45 愛知県芸術劇場コンサートホール B
問い合わせ:中京テレビ事業(TEL)052-588-4477
A~最初のソナタ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第1~4番
B~後期三大ピアノ・ソナタ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30~32番